2009/08/02

有機栽培への疑問

わたしは農作物は極力自然に栽培されたものを好みます。
しかし、いかにも自然に作っていますということを商品価値のように偽って、
実は農薬や化学肥料、あるいは適否の不明な薬品を用いた作物は
拒否したいと思っています。
また、作物はその名の通り人工的に作られたものですでに野生の植物ではありません。
何らかの人為を掛けないと育たない人工物です。
どこまで自然にゆだね、何処から人智を働かせるのか、難しいところです。

今朝届いたメルマガに次のような記事が書かれていました。


「安心!?食べ物情報」

有機栽培や無農薬栽培などの曖昧さについて説明してあります。
イギリスの調査で有機栽培の野菜には一般野菜に比較して取り立てて言う
ほどの栄養の違いはなかった。つまり健康に関して有機栽培も一般栽培も
取り立てて言うほどの違いがなかったそうです。

イギリスの有機栽培はきちんとした基準があります。
そうした基準のない日本ではさらに問題がありそうです。それは以下の引用を
お読みくだされば分かります。

・・・引用ここから・・・

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「有機栽培について」
------------------------------------------------------------

イギリスで「有機栽培」について、こんな発表があったそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「有機」に健康効果なし=一般食品と栄養変わらず-英調査

7月30日5時29分配信 時事通信

【ロンドン時事】農薬や化学肥料の使用を減らして作られた有機
食品の栄養は、一般的な食品とほぼ変わらず、取り立てて健康に好
ましい効果をもたらすわけではない-。英食品基準庁が委託した調
査報告が29日公表され、消費者が抱く有機食品の効能とは反する意
外な結果が明らかになった。

委託を受けたロンドン大学衛生熱帯医学大学院が、過去50年間に
発表された文献を精査した。13の栄養素のうち、ビタミンCやカル
シウムなど主要10栄養素では栽培方法によって大きな違いは出な
との結果が得られたという。

食品基準庁は調査結果について、「有機食品を食べるなという意
味ではなく、食べたからといって健康面でより優れた効果が得られ
る証拠はないことを示している」と指摘している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090730-00000016-jij-int
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

「食品安全情報blog」でも紹介していて、以下のような解説がつ
けられています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

日本のYahooニュースについていたコメントがあまりにもひどいの
で解説

●有機農産物には残留農薬が少ないから健康への悪影響が少ないと
いう主張は残留農薬モニタリング結果によって既に何度も何度も否
定されている

有機農産物からも残留農薬は検出される。頻度は多少通常農薬よ
り少ない。しかし基準違反という尺度を用いれば圧倒的に有機農産
物の基準違反の方が多い。有機では認められていないはずの農薬が
しばしば検出されるから。健康影響に関してはどっちもほぼ影響な
し。

ただし英国やヨーロッパの話。日本で怪しげな「資材」を使って
「無農薬」と称している人たちの作るものについてはデータがない
のでなんとも言えない。

うちの研究所に電話してきた人は農薬として認可されているもの
以外を使えば「無農薬」だと主張していた。その人が害虫を殺すた
めに使っていたのは毒性の強いストリキニーネ。使わないでくれと
言っても無農薬ではそれが常識みたいなこと言ってた。

少なくとも有機JASですらない「無農薬」と勝手に主張している
モノについては信頼できない。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090731

・・・引用ここまで・・・

同メルマガによると

有機野菜とは
JAS法によれば、「化学的肥料や農薬を使用しないことを基本とし、
完熟した堆肥などで土作りを行った農法で、単年作物においては2
年以上、永年作物については3年以上経過したもの」のこと。

だそうです。これは「日経レストラン」というサイトからの引用です。
それが順守されずに有機野菜と称されて販売されている違法行為
が絶えないとのこと。

また、
病気や虫食いの作物は天然農薬を自分で生産して身を守ろうとします。
自然治癒力の発揮ですね。
その天然農薬は人工農薬(農家が散布するもの)より危険な場合もある
ということは以前から言われていました。
また、肥料不足の場合、植物が硝酸態窒素を産生するのですが、これ
は発がん性が強い物質とも言われています。

改めて有機栽培とか有機野菜について吟味してみる必要があります。
少なくとも有機栽培とか無農薬をありがたがる必要はないようです。
農家の人が自らの身体に害が生じないよう細心の注意を払って使用
してる限りは農薬は十分安全な基準内にあると考えていいでしょう。

ではその信用をどこで確認するのか。
これは難しいですね。
流通を信用するしかありません。

引用したメルマガの中に引用してある
食品安全情報blog

ここは信用できる情報を掲載したサイトです。
世の中に発信される迷信や盲信を判断する上で有用な情報を
掲載してあります。

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