2011/02/19

名古屋市高年大学鯱城学園

昨日は風が大変強い日でした。
午前中、千種駅近くの「あんしんせいかつ葵」という有料老人ホームで訪問リハビリ・マッサージを数名のクライアントに施術した後、伏見の消防署の上にある鯱城学園へ直行。
風が強く、自転車を漕ぐ脚の筋肉が悲鳴を上げました。
変速機を調整して一番軽く踏み込めるようにして走ったのでいつもの1.5倍の時間を要しましたが余裕で到着。
14階にある食堂で簡単な昼食を済ませコーヒーで一服。
高層からの眺めは抜群で、眼下に世界最大というプラネタリウムが見えます。




講義は「暮らしに活かす東洋医療」。
医学、医療の歴史と民間医療の今日的意味。
東洋医療(ここでは漢方)の基礎的な考え方である陰陽説。
これを矛盾や対立物の相互浸透という弁証法との比較で説明。
相互浸透はある種の方向性を持たないとどの方向にも質的変化をもたらす。
目的がないと向上ではなく堕落の方向へ質的変化をしますとよ少し人生訓。
したがって人生いかに生きるかを皆さんの年齢ならきちんとすること。そうすると医者と自分との両者の力が人生の力となっていくでしょう。
ここらは話している自分に向けての意見でもあるので少し冷や汗をかきながら・・・・。

次いで五行説。
五行説は易や医療、軍事、政治、都市創りや家の建築など様々な分野に応用されてきました。
しかし、もはやその役割は終わっているでしょう。
五行説はすべての物事は相互に関連し合って、すべては関係の中にあるということ教えてくれる雛形であって、木火土金水という五つのエレメントの持つ意味はないと説明しました。
五行を真実であると強弁することは漢方が迷信であることを証明してしまいます。
古典を崇めるのではなく、今日の、自分の目で再検討するべきでしょう。

そのあと、漢方の生理学。気血水や内因・外因などの説明。
さらに、いのちとは丸ごとひとつ。身体がバラバラに存在するのではない。それを示したのが経絡という実体のない機能的流れ。
最後にこの経絡を応用した簡単な呼吸法で終了。

高年大学は今年で九回目か十回目になります。今年度は秋と先月の今日の三クラスでお話をしました。
ネタの大元はは毎年同じなので話し方もそれなりにこなれてきたと自負していますが、受講者の皆さんはどうだったのでしょうね。

そのあとは急いで治療室に戻って治療の準備。
これがまた強風で時間がかかり、クライアント到着にぎりぎり間に合いました。
時間のゆとりは心のゆとり。
慌てない時間計画が必要ですね。

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