バルコニーの木々が夏の日を受けて大きく伸びている。
上階のベランダに届きそうになってきたものもある。
そこで風通しのよいフェンス際に背の高い木を集めた。
雨の当たらないところには月下美人や孔雀サボテン。
雪に弱いゴムの木も陰に。
こうすると木々が向かいのマンションへの目隠しになると同時にバルコニー全体が広く見えるようになった。
これからやって来る台風で何本かの鉢は倒れるだろうがどこかに吹き飛んでいくことはあるまい。
倒れたら起こせばいいだけだ。
来客が一様に驚く広さのバルコニーには様々な植物が育っている。
苗木を買ってきたものも多いが、鳥や風が運んできたものもかなりある。
実生のヨウシュヤマゴボウはすっかり紫になった実を垂らしている。
梧桐(アオギリ)と思われる大きな葉っぱの植物も元気だ。
昨年買ったブルーベリーは数粒の実をつけた。食べたら甘くて美味。
伸び伸びと蔓を張っているブドウの実はとうに鵯に喰われた。
夕方、涼を求めて水撒きに出ると草陰で秋の虫がか細く鳴いている。
いつの間にか季節は蝉から蟋蟀に移っている。
風はすっかり秋の静けさを伴い、空をゆく雲も昼間の入道雲とは異なった様相を見せている。
気がつけば子どもたちの夏休みもあと数日。
時節の移ろいは自然のゆらぎを孕みつつ確実に動いている。
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