2014/02/04

施設探しと入居

今日、10月から担当していた95歳独居生保の女性の施設入居が決まった。

昨年末から物盗られ妄想やガスの不始末、隣人が忍び込むという被害妄想が強くなり、本人も世話をしていた遠縁の方も独居で生活するのはもう限界だと音を上げ始めたのだ。

本人もここは泥棒が入るから怖い、何処かへ移転したいと頻繁に電話をして来る。私は大晦日、正月明けと訪問し、頻繁にかかってくる電話にも対応した。しかし「もう独居は無理だ」と仲が悪く疎遠だったその方の息子さんも施設入りを強く希望し出した。

私は1月初め、事業所とその方の家で担当者会議を行った。さらに1月半ば、今度はもっと人を集め、区役所の保護係、疎遠だった息子さん、大家さん、町内会長さん、お世話をしていた知人女性、介護事業所を呼び、10月から今日までの支援経過をたくさんの資料を用いて説明した。

その結果、保護係は「もう独居は無理でしょう、ご本人も施設を規模しておられますし」と、このケースを役所へ持ち帰って上司と相談すると腰を上げてくれた。実は私は若い保護係が上司を説得しやすいように朝方までかかって丁寧な資料を作成しておいたのだ。

数時間後、保護係から「上司と相談した結果、独居は95歳という年齢を鑑みても困難、施設入居を認めます」というところまで漕ぎ着けた。

しかしここからが大変だった。区役所は何ら資料を提出することなく、施設探しはケアマネさんにお願いすると丸投げしてきた。しかもいくらまでならお金を出せるか尋ねても個人情報だからと教えてくれない。

そこで地区の包括支援センターに生活保護でも入れる施設の資料はないかと尋ねた。答えはのNo。こちらで電話をかけまくって探せという。

結局、施設捜しを保護係から丸投げされ、支援センターの協力も得られず、困窮しながら電話をかけまくることになった。幸い生保対応施設をまとめた民間のHPがあったのでそれを頼りに受話器を手にした。

運良く同じ区内に受け入れ先がみつかった。そこの若い施設長が必死で頑張って区役所と施設の上司と折衝してくれ、無事入居に至ることが出来たのだ。私もその間区役所へ行き、診断書のために医院へ顔を出し、本人、お世話係、息子さん、施設長の中に立って電話で頻繁な応対を行った。

正月を返上して彼女のために膨大なエネルギーを費やした事例がともかく終了した。後はこの施設が終の棲家として心地よい場であることを願うばかり。

今回の件で区役所も支援センターも全く協力してくれないことを学習した。ケアマネと事業所で情報交換など助け合うしかない。
そのことが分かっただけでも貴重な経験が出来たと自らを慰めている。

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