2010/07/10

代替医療としての責任

感染症診療の原則というサイトがあります。

そこにホメオパシーによる事件のことが書かれています。
助産師がホメオパシーにこだわって、基本的な医療の常識であるビタミンKの投与をしなかったために子供さんが亡くなったケースです。

http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/9ab1ac9e608ae224eb9df8b18bcc75f0?fm=rss

名古屋にもホメオパシーを標榜するところがあり、知り合いが相談に行ったところ聖書の上でレメディという治療に使う飲料を振ると効果が高まるという説明をされ、これはアカンと帰ってきたという話を聞きました。

ホメオパシーはヨーロッパに伝わる代替医療です。知人のルーマニア人医師もこの研究をしています。ただ、英国ではこれは医療ではなく祈祷の類として結論が出されてしまいました。

代替医療は鍼灸も含めて正統医療ではないものの、それを補うことのできる療法のことを言います。

しかしその限界を知ることは重要です。
害があるなら論外、最適な医療を受ける機会を奪うという危険性もあります。方外な金額を毟り取るという弊害もあります。

鍼灸や指圧は国家資格としてお墨付きをもらっていはいますが、このところは心していかないと今回のような事例を起こしかねません。むしろ代替医療は門戸が広いのですから、医師に先んじて問題を察知して、精査をすすめるくらいの技量が必要でしょう。そのためには基礎的な医学の知識は不可欠です。

腕さえよければという考え方や、伝統だからとか、権威(怪しいものです)があるからという思い込みは大変危険です。

これに関しては以下のブログも参考になります。

http://d.hatena.ne.jp/doramao/20100710/1278744841

今回の事件、もって他山の石としなければなりません。

以下も参考に。
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/705e9cc719a5d161b38eef9dac045c96

http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/82e090c5bde671e3a995b2958229571a

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