サブタイトルは
「キュアからケアへのパラダイムチェンジ」
[ケア志向の医療=在宅医療]という新しい医療概念の提唱
まだ端緒だが共感するところを二箇所紹介しよう。
「人事を尽くして天命を待つ」の、「人事を尽くす」がキュアであり、「天命を待つ」のを支援する援助がケアである。(19ページ)
ケアにおいて、援助者は、患者と同様、人間存在が「ともに老い、ともに病い、ともに死すべき」存在であるという、すなわち生まれたら歳をとって、病気になり、やがて死ぬのはみんないっしょという共感的態度が重要である。(20ページ)
特に後者の共感的態度に関しては、私が若い時に学んだ経絡指圧の恩師増永静人と全く同じ考えだ。増永は京都帝国大学哲学科心理学を出自としているので、その思想に心理学や哲学を包含している。この著書中野先生のキュアとケアの概念に多大な影響を与えたという村田久行先生も哲学者である。その考え方に類似するものがあっても不思議はない。
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