2009/07/10

経絡導引7・4

足の太陽膀胱経   2009/07/04

Iさん

板書事項

膀胱〔西医〕 / 腎臓で造られた尿の貯蔵 排出

膀胱〔東医〕 / 目頭 → 背中 → 第五趾外側

三島註:

「尿を一時的に保存して適時適所に排出するのは生物が陸に上がってからのことです。

尿は不要な排出物として捨てるだけでなく、異性を引き寄せたり、テリトリーを示したりする役割もあります。逆に敵に所在を知られて危険な目にも遭います。

人間の場合は躾として必要となります。

膀胱の経絡は目頭から背中を回って足の小指に至るという長いもので、単に尿の袋として考えると辻褄があいません。」

脊柱両傍 内臓の名を冠する

脊髄 体表反射

カイロプラクティック

西洋医学との共通性

三島註:

「膀胱経には内臓の名前が当てられています。そこから古人が体験的に内臓と背中の凝りや痛みとの関連に気づいていたと考えられます。また、治療に応用もしていたでしょう。

これは整体やカイロプラクティックとの共通性を見ると同時に、西洋医学の神経学ともつながります。背骨は東西の医療を結ぶと言っていいでしょう。」

自律神経 交感神経 興奮 ファイト アドレナリン

     副交感神経 抑制 リラックス セレトニン

三島註:

「自律神経は脳神経や脊髄神経です。植物神経とも呼ばれます。生命の維持はこの神経が常にバランス良く働いているからです。交感神経は昼間、行動しているときに活動が盛んになります。心肺機能が興奮し、消化器官は抑制されます。夜間や休養時は副交感神経が活発になり、胃腸や肝臓などが働き、心肺機能は休みます。」

実習の中で

◎背中の歪みはあてにならない

 棘突起に触れているのであって椎体に触れているのではない

 棘突起は椎体から斜めに出ていることを頭に置いておく

三島註:

「脊椎は非常に奇形の多い骨です。触診で骨格が歪んでいるという判断は不可能です。それでカイロではモーションパルペーションという技法を用います。」

◎経絡導引体操詳細 膀胱経 

 お尻を出す → 片足に重心を乗せる : 腰痛にならないように

 脚力の強化にもなる

質問 : 腰痛予防の講座に参加した際に「顔を洗ったり前かがみになるときには片足を台の上に乗せるといい」と言われたときのことを思い出しましたが片足になると腰に対しての負荷が少なくなるのは何故ですか ?

三島註:

「整形外科の教えるところでは腰を曲げると腰椎、特に椎間板に体重の何倍もの圧力がかかるそうです。そして片足を曲げると椎間板にかかる圧力が減るのだそうです。西部劇でバーのカウンターの下に横木(バー)があって、カウボーイはそこに片足を乗せます。すると楽なのですね。体験的に分かっていたようです。バーはそこから派生した言葉だと聞いたことがありますが真偽は?です。また、大腰筋のストレスも脚を曲げると緩みますからその影響も考えられます。」

Kさん

膀胱経 1回目

内臓と筋肉は脊髄を通して繋がっている。

骨の調整

妻の右手がスムーズに真上に上がらないので、早速、脊柱をはさんでマッサージを試みたところ、大分、スムーズに上に上がるようになった。

質問

肩の上げ下げは、脊椎の胸椎・腰椎・仙骨・尾骨まで繋がっていると考えればよいですか。

三島註:

「背中の筋肉を見てみましょう。起立筋は最長筋といって後頭部最下部から仙骨までつながっています。これが膀胱経と同じ経路です。さらに肩の関節の腕の部分には骨盤からきている広背筋があります。この筋肉が縮むと腕が上げにくくなります。これは小腸経の流れに関連します。といった具合に全身は筋肉のネットワークでつながっています。それを古代医学では経絡と把握した側面があります。さらに筋膜はもっと複雑に骨の骨膜、腱の腱膜、内臓の漿膜などとも関連します。経絡的身体観はこうした全身性を示しています。」

操体法

ずっと身体を良くしようと無理に体操をしていました。そうすることにより左下半身を悪化させてきたように思うので、この前治療を受けたときの先生の指導に従って無理をせず、朝の体操は大幅に見直しを行いました。

先生の指導と図書館で借用した何冊かで操体法の実践を始めました。

変化としては、今まで、仰向けで眠れず、右側を下(左下半身が悪い)にして眠りについていましたが、仰向けで眠れるようになった。

三島註:

「身体の声を聞くことが東洋医療の基本です。知識で学んだ技法を身体に無理強いすることは精神による身体の隷属になります。操体も無理せず続けてください。」

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